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由城 順造

junzoyuki

氣象未效 無名無爲 誰知其形…古事記


地は混沌であって、闇が深淵の面にあり…創世記


由城順造氏の作品を前にすると常にこの言葉が浮かぶ。勿論洋の東西、ものの見方、哲学の違いはあるであろうが、浅学の身としては物質の存在、質的変化の過程としての曖昧・カオスと言うことであろうと理解している。


科学の発達は、古事記・創世記の人々が持っていた自分たちとの世界と、物質の存在との長い距離を多少縮めはしたが、それらはいまだに解明されていないし、これからも解明されることはありえない。


しかし由城氏の作品は、この時間さえ存在しないといわれる曖昧・カオス、つまり物質の存在・変化の一過程を、氏自身のカオスとして捉え、表現しているのではないかと考える。


氏の作品は和紙・アクリル樹脂・糊・銅粉などに加え、腐食剤が使われると聞いている。確かにそうした手法で表現される作品は、重厚な質感があり、十分作者の意図が表現されている。しかし制作の過程における銅粉と腐食剤の併用は、ある意味、作品の完成に対する作者の権利を放棄しているともいえるであろう。


とすれば、氏の作品は存在と変化の形象のみならず、時間さえも表現しようとしているのではないだろうか。


ギャラリー サーカスサーカス  真鍋 祥子



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